特定非営利活動法人 福島農業復興ネットワーク(ミネロファーム)
東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故の翌年2012年1月にダノンエコシステムの支援を受けて設立した団体であり、福島市松川町にて「ミネロファーム」という牧場を運営しています。
当初は被災酪農家の救援・支援事業を活動の中心として、福島の酪農の復興と生産基盤の回復に努めておりましたが、現在では一定の役割を果たし次なる使命として、酪農経営を主軸に子供たちに対する酪農学習事業、大学生や企業・酪農後継者を対象とした酪農研修・トレーニング事業を行っております。大学生の夏休み時期は、農学部や獣医学部等の学生が3日~14日の期間で、酪農の初歩から繁殖・飼養管理まで多岐にわたる実践的なインターンシッププログラムで研修しています。他にも近隣の農業高校の課外学習、福島県酪農協との協力による親子体験型イベントやも~も~スクール活動(共催)、教育ファーム活動へも積極的に取り組んでおります。
飼養規模は初妊牛・経産牛合せて約150頭、毎日3.5トン程の生乳を出荷しております。また平成25年度より農林水産省・復興庁の「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」にも参画し、「持続的な畜産経営を可能とする生産・管理技術の実証研究」という課題に取り組んでいます。
ミネロファームでは牧場長以下4名の正規職員と2名のパート社員によるシフト勤務により、なかなか休みの取りにくい酪農業において月に6~7日程度の休日を取得できるQOLに配慮した牧場として設立当初から注目を受け、今日に至るまで相当数の視察・見学、福島県内外・国外の各メディアによる取材を受け入れております。
経営概況について
飼養頭数 | 135頭(令和2年3月末日現在) |
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生乳生産量 | 出荷乳量約3,500kg/日(令和2年3月末日現在) |
詳しくは下記リンクにてご覧ください。
復興牧場 株式会社フェリスラテ
東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所の事故によって多くの酪農家が避難休業を強いられ、また県内の酪農生産基盤全般においても甚大な影響を受けました。
こうした状況下、福島県酪農の早期復興・避難休業者の一日も早い酪農再開への希望を叶えるため、関係者が思いを一つにして復興事業構想と計画策定の取組みを開始しました。
計画にあたっては、一人でも多くの酪農家の経営再開を果たすべく大規模・共同経営方式を基本とし、コスト削減、労働条件の改善、休日の確保等を図るなど、これからの酪農先進モデルを目指して「復興牧場」の実現に向けて準備を進めてまいりました。そのような中、国、県の復興対策事業である「東日本大震災農業生産対策交付金事業」が実施されたことを受け、平成25年度事業で復興牧場事業をスタートし、平成26年度での完成に向けて事業を進めました。
25年度においては、建設用地選定並びに地域住民への理解醸成、各種行政手続き、用地造成設計・施設建築設計を実施して造成工事に着手し、26年5月末に造成を終え、26年7月下旬より建設工事に着手しましたが、本格的な建設工事が進むにつれ敷地から大量の転石が発生し建築工事の大きな障害となり、その対策と処理に多くの時間を費やせざるをえない状況となってしまい、当初計画の27年3月末竣工から半年遅れの工期となっておりましたが、平成27年9月30日に落成いたしました。
この間、共同経営で牧場運営にあたる避難休業酪農家5名が法人化への準備を進め、26年4月に法人組織株式会社フェリスラテを発足し、牧場運営に向けた大規模先進酪農の視察研修、法人経営における各種研修、大規模経営へのノウハウの蓄積、大規模牧場の実地研修等に精力的な取組みを実施し、また27年度には、牧場周辺地域の遊休農地、耕作放棄地等を集約、農地中間管理機構を介して約20haを借地し、自ら牧草地への転換作業にあたり自給飼料生産に向けた準備も平行して進め、牧場事業については平成27年10月より北海道からの初妊牛導入に着手し酪農経営を開始致しました。
事業名 | 福島県酪農業協同組合 共同利用牧場(復興牧場)建設事業 |
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補助事業名 | 平成25年度・26年度東日本大震災農業生産対策交付金事業 |
事業主体 | 福島県酪農業協同組合 |
建設場所 | 福島市土船字新林25-17(面積36,833m²) |
総事業費 | 1,516,148千円(税込) ※建築設計、施工監理、用地造成設計、用地造成工事、施設建設工事 |
事業補助額 | 国補助(50.0%)702,189千円 県補助額(32.5%)456,421千円 |
着工・完了 | 建設用地造成工事 平成26年3月31日~平成26年5月30日 牧場施設建設工事 平成26年7月22日~平成27年9月30日 |
牧場運営組織の概要
法人名称 | 農業生産法人 株式会社フェリスラテ ※社名の由来:フェリス(Feliz:スペイン語で幸福や幸せ)とラテ(Latte:イタリア語で牛乳)を組み合わせた造語。この牧場から皆を幸福にする牛乳を届けたいと願う5人の思いが込められています。 |
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設立年月日 | 平成26年4月1日 |
採用情報Webサイト | https://www.feliz-latte.co.jp/ |
役員構成 | 代表取締役社長 田中 一正(避難前居所:飯館村) 取締役牧場長 長谷川義宗(避難前居所:飯館村) 取締役外商部長 宮田 幸雄(避難前居所:浪江町) 取締役総務部長 門馬 秀昭(避難前居所:浪江町) 取締役 但野 賢士(避難前居所:南相馬市) |
経営概況について
飼養頭数 | 820頭(経産牛:500頭、未経産牛:320頭) ※令和2年3月末日現在 |
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生乳生産量 | 平均出荷乳量 約14,500kg/日 ※令和2年3月末日現在 3月の総出荷乳量449,183kg |
施設案内
主要施設
搾乳牛舎A棟 | フリーバーン160頭収容 | 2,380m² |
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搾乳牛舎B棟 | フリーバーン160頭収容 | 2,380m² |
搾乳牛舎C棟 | フリーバーン160頭収容 | 2,380m² |
乾乳牛舎 | フリーバーン 80頭収容 | 1,632m² |
パーラー舎 | ミルキングパーラー20頭W | 1,006m² |
哺乳牛舎 | 哺乳ロボット50頭 | 432m² |
堆肥舎 | 縦型攪拌機・脱臭設備 | 4,760m² |
堆肥乾燥舎 | 浅型攪拌機2機 | 2,040m² |
飼料庫 | 1,119m² |